Vision

非言語情報が人間性豊かなコミュニケーションを拓く未来のイメージ
An image of the future where nonverbal information opens the door to rich and natural communication.

非言語情報が人間性豊かなコミュニケーションを拓く未来

「非言語情報通信」の基盤によって、遠隔にいるさまざまな人がつながります。もし、嬉しくて身体を使って喜びを表現したい人が身体的事情でその動作ができないことがあるかもしれません。そのような時にはアバタやロボットが代わりにその喜びを表現してくれます。また、目や耳が不自由で他人の感情表現が理解できない場合でも、ロボットに装備しているセンサでそれを認識し、その人が理解できる情報に変換して伝えてくれるということも考えられるかもしれません。そういった技術は、障害、文化、ジェンダーなどのダイバーシティに寄り添うアクセシブルでインクルーシブな社会を実現するために役立ち、我々も少しでもそれに貢献できればと考えています。ただ、そのためには様々な分野の知見を結集するある程度長い期間の学際融合研究が必要です。

遠隔コミュニケーションのモデル

遠隔コミュニケーションのイメージ図

遠隔コミュニケーションを豊かにするために

遠隔コミュニケーションは、リアルな空間にいる人が遠くのリアルな空間にいる人と電気通信技術を用いてコミュニケーションをするものとモデル化できます。しかし、現状の遠隔コミュニケーションのシステムでは大切な情報が欠落してしまうため、豊かなコミュニケーションが実現できているとは言えません。そこで我々は、非言語情報の機微をうまく伝送できる仕組みを実現することによって、人間性豊かなコミュニケーションを実現しようとしています。

非言語情報

非言語情報のイメージ図

非常に多岐に及ぶ非言語情報

非言語情報は、言語的な情報(話し言葉や書き言葉)以外の情報の全般を指し、コミュニケーションの中で表面的にやりとりされている言語情報に加えて、それ以外の顔の表情や身体動作、視線、服装、対人距離、場の雰囲気など、様々な非言語情報の交換があります。感情を伝えるコミュニケーションでは、9割を超す情報が言葉ではなく非言語情報によって伝達されるという報告もあるなど、非言語情報がコミュニケーションにおいて大きな役割を担うことが知られています。
非言語情報は非常に多岐に及び、人の感情に直接関係するものから、社会的な関係に依存するまで、また、カメラをONにすればある程度簡単に伝わりやすいものから、現在はまだうまく伝える手段が確立しているとは言えないものまでさまざまな種類があります。